AIソリューションアーキテクトのおしゃべり

Data,AI系のキャリアや書評、技術紹介をメインにゆるくやります。

自己紹介

初めてこのブログに来た方々向けのトップ固定記事です。

初めてblogを見ていただいた方へ

初めまして。本ブログを訪問いただきありがとうございます。
Hirosato Gamoと申します。

本ブログではデータ活用に関する色んな話題やワインを扱う予定ですが、記事を見てふと「この人、怪しいかもしれない。そのうち壺とか買わされるかもしれない」と不安に思われた方のために自己紹介的な記事を上げておくことにしました。

普段は外資系IT企業でAIのソリューションアーキテクトという職業をしています。
16Personality性格診断ではエンターテイナー。向いてない職業はエンジニア*1
どうですか、聞けば聞くほどどんどん不安になってくるでしょう。

どうかご安心してください。高額な壺販売とか始めないし情報商材も売る気もございません。*2

特定企業の応援感出ちゃうと公平性に欠けるので所属企業名は本ブログでは出しませんが、プロフィールはLinkedInに掲載しているので、怖くなった方はそちらをご覧ください。

それでも不安に思われた方は↓の方を見ていって、33歳2児の子持ちAIソリューションアーキテクトの半生を少しでもご覧いただければ幸いです。
もしこれを読んで怪しい壺を買いたくなってしまったら、私に隠れた壺売りの才能があるかもしれませんが、たぶん大丈夫でしょう。

学生時代のこと

小中高は野球しかしてなかったので置いておいて、大学時代はしがない工業大学で機械工学を専攻してました。鳥人間コンテストに青春をかける学生たちで溢れかえる広大なキャンパス。実験とレポートに追われ、大学3年次には早くもパイプいすを繋げてベッドにする高等技術を身に着けました。

特に何の変哲もない、何なら若干意識低い系の学生だったと思います。

この状態からITの「I」の字もデータの「デ」の字も出てこないわけですが、 大学4年次に入った研究室で、たまたまデータ解析系(逆問題解析)を扱います。 いわゆるビッグデータとは真逆の劣決定性(データが少ない)問題を扱っていたわけですが、 意外とRidge回帰だの特異値分解だの統計学の基本的なものを学ぶことになります。

プログラミング言語もここでかじる程度に経験しました。 データサイエンスや機械学習なんて言葉は当時ほとんど聞きませんでしたが、「観測データから関係性を予測する」ということに可能性は感じていたかもしれません。

そしてこの時の経験が、意外にも私のキャリアに大きな影響をもたらしていくことになります。

新卒入社したSI企業での仕事

IoTって今後くるんじゃね?

就職活動。最初はITに限らず広く見ていた私でしたが、ふと企業研究をしてる時に見つけたKOMATSUさんのKOMTRAX*3による、「データとITにより製造業のビジネスを変えた」という事例を見て直感します。「あれ、これ次くるやつじゃね?」と。

ITによって、データがどこからでも取れる。取れるなら、今後はデータに大きな価値を見出すようになると。

人類誰しも、「データによる隠れた価値の発見」とか言われると心奪われません?*4
気づけば私は単純思考で、「ITと製造業両方強い会社に行けばいいじゃん」とメーカ系SI企業の扉を叩いたわけです。

データサイエンスの仕事が舞い込む

不思議なもので、データやらIoTやらの熱い想いを社内で言いふらしていると、ちゃんとその仕事を割り当ててくれるんですよね。SIerはPM育成至上主義になりがちな中で、訳わからん夢見がちな新人に経験を積ませてくれる、とてもいい会社だったと思います。ほんとに懐の深い企業や上司に恵まれたと思います。

新卒入社した企業でこんな仕事をしました。

  • IoTを利用した機器ライフサイクル管理システムの開発
  • 自動車会社のディーラDWHの活用企画・開発
  • 昇降機管理会社の契約分析
  • 化学系企業の工場データ可視化
  • 鉄道会社の車両保守データ分析
  • コンクリート壁面画像AI保守 などなど…

挙げればまだまだキリがないですが、機械学習に限らずDWH構築やBIによる可視化が経験できたこと、コングロマリッド企業ゆえの幅広いデータを知ることができたのは非常に有益でした。

データサイエンティストという肩書に

最初はSEという立場で入社した私ですが、自社グループの大規模なデータ分析プロジェクトに配属された後、組織を変えてでも「データ活用の市場で生きていこう」と決心しました。

「データを扱うのは直感通りこれから大きな強みになる、何よりもSEのPM仕事には上が沢山いるけど、データサイエンスなら上は数えるほどしかいないぞ!」と。*5

気づけば自分で参考書を買い漁り、GPUのPCを自費導入し、仕事だろうが休みだろうが隙あらば深夜まで勉強し、没頭していきました。社内で多くのプロジェクトを経験し、学んだ参考書は今では200冊近くに上り*6、社内で当時15人程度しかいなかったデータサイエンティストの最高資格を取得するまでになっていました。

やがてデータサイエンティストのチームを結成とかして、自分で採用活動もしながら社内の案件を拾っていくことに。*7

データプラットフォーム、クラウドの重要性の理解

順調そうに見える中で、ところがどっこい。
そんなにきれいなデータサイエンス案件などそうそう転がってない。SI売上とデータ分析が微妙にマッチしないという苦難も相まって、なかなかいい仕事に恵まれませんでした。仕事をチームに供給しなければならない立場の私としては、データと名の付く仕事はなんでも取り組みました。しっかりした仕事を取らないと自分もスキルアップできない、チームメンバも辞めてしまうと脂汗をかきながら必死に色んなところに行脚しました。

結果的にこんなプロジェクトを経験します。

多くのプロジェクトをクラウドネイティブに取り組みました。もともとオンプレDWHの案件で非常に苦労していたこともあり、ITインフラの常識を根本から覆すクラウドの威力、そしてデータプラットフォームの需要の高さと技術要素の複雑さをかなり理解するようになりました。
特にクラウド技術はIT業界の勢力図にパラダイムシフトを起こし、次の時代はクラウドを軸に世界が回り始めるという確信を持ちます。

そして、こうも思うわけです。

クラウド、データプラットフォーム、データサイエンス分かる人ってめっちゃ必要なのに全然人いなくね…?」

脂汗大量発生のさなか、「データと名がつけば何でもお任せあれ」の便利屋さんで培った経験は、実はとても大事なことだったんじゃないかと気づき始めました…。

Data & AI Cloud Solution Architectへ

というわけで、だいぶ省略しましたが現在の仕事に至ります。

新卒入社した会社には非常に感謝してますので、退職するに至った経緯と良かったところなどは追い追い書くかも知れません。*9

現在は、プロフィールにもあるように外資系IT企業でData & AI Cloud Solution Architectの仕事をしています。

AIに限らずSparkやDWH系のビッグデータプラットフォームに関わる分野にも携わっていますね。データサイエンスに魅せられ走ってきましたが、現在はデータを何とか活用しようと試行錯誤するお客様に、持ちうるすべての経験と技術でバックアップできるよう日々がんばっております。

データと関わるということ

こうして、データ活用の可能性に心奪われ社会人生活の大半を過ごしてきた私自身、実はデータ解析やAIに元から興味があったわけではありません。むしろ数学は苦手*10だったし、確率は更に苦手だったし、でもデータをきちんと解釈することがどんな意味を持つのか、今では分かるような気がしています。



データというのは、記録なんですね。過去であり、人の歴史そのものなんですよね。

記録や歴史から学び、それが正しいのか研究して証明することは、実はデータ社会の以前から人間は少しずつ進めてきたんです。1件1件時間はかかったけれど。だからデータサイエンスなんていう壮大な名前こそついているものの、やっていること・やりたいことは今までの人の営みとそう齟齬はないんです。むしろ本来だったらすべてのことをきちんと事実に基づいて判断・検証すべきだったのに、今までは検証サイクルの遅さから出来なかったことを、ようやく技術の発展でできるようになっただけのこと。
だとするなら、すべての企業や組織にとって、データを収集し意思決定に使用できるれば、無駄な失敗が減り、きちんと先人たちの経験を生かすことができるはずです。

そしたらわれわれ人間は、もっと豊かに幸せになっていくことも可能で、そのための助力に少しでもなれれば嬉しいなと思って日々仕事しています。

このブログも、そんな志を共にする仲間を増やして、躓いたときに少しでも早く立ち上がれるよう、意味のあるものにしていければと思っています。

散々壮大なこと書いて、執筆時点ではまだ記事ほとんど無いんですが。笑
どんどん増やしていきたいと思いますので、困ったときにたまに見に来ていただければ幸いです。

最後に

みなさまどうだったでしょうか?
壺は買いたくなったでしょうか?
こんな感じでちょっと適当な感じですが、楽しみながらデータに関することを発信できればと思っています。

改善点や要望があれば、どんどんご指摘いただければと思います!

*1:エンターテイナーにとってデータドリブンな意思決定に携わることは拷問らしいです。

*2:ブログが軌道に乗れば色んなところから技術書とか寄贈してもらえないかなくらいの下心はありますが

*3:参考:https://ix-careercompass.jp/article/28/ IoT事例の走りですね

*4:現実そんなことは滅多に起こらないと知るのはまだ先のおはなし

*5:上しか見てなかったですが、逆に若い世代に追われる立場になってヒイヒイいうことになるのも、まだ先のおはなし…

*6:いくらつぎ込んだかは妻には今でも言ってない

*7:データサイエンスチームを運営するときの苦労話はまたいつか…

*8:何でこれをやることになったのかも、またいつか…

*9:でも、散々好きにやらせてもらって最終的に出てきてしまったことには未だに申し訳なさはありますが…

*10:高3夏の河合模試の数学の偏差値は49です